当事務所の考え方
誰にでも訪れる「相続」は、資産の多い少ないにかかわらず、何かしらの対策を検討しておいたほうが良いでしょう。各相続人のプライドや過去に受けたわだかまりなどが、そのときになって持ち出されるからです。「リベラルアーツ法律事務所」では、親族の関係を良好に保つためにも、なるべく法律手段を避け、穏やかな話し合いにて決着を図っていきます。
相続問題についてのよくあるご相談
- 相続が発生したものの、どこから手をつけたらよいのかわからない
- 親戚のひとりが相続を仕切っていて、財産の内容や分割に納得できない
- 遺言書がのこっていたが、自分の遺産がほとんどない
- 老後の世話をしてくれている次男夫婦に多くの財産をのこしたい
- 子どもたちが遺言書に従ってくれるかどうか心配
弁護士に相談するメリット
相続には難しいルールが存在していて、それを無視して議論を進めても、あとで無効になる可能性があります。その一例が、法定相続人に一定の遺産の取得権を認める「遺留分」という制度です。この権利を持つ相続人を遺産分割から外すことはできません。「リベラルアーツ法律事務所」は、法律の正しい知識をもとに、最短のクロージングを心がけています。
解決事例
1.相続放棄
ご相談内容
亡父が税金滞納による多額の負債を抱えていたため、相続するかどうか悩んでいます。そもそも、国に対する借金を相続放棄できるのでしょうか。
当方のアドバイス
可能です。ただし、その債務は、ほかのご親族が肩代わりする形になります。事前に連絡を取りあって、相続放棄の件について話し合ったほうが好ましいでしょう。
ご依頼の結果
当事務所が戸籍を調査したところ、新たな相続人として異母兄弟のいることが判明しました。さっそく連絡を取りあい、その方も含めて相続放棄の手続きを進めることになりました。
弁護士の観点
相続放棄は個人の自由ですが、その結果どうなるのかについても注意を払いましょう。幅広い視点を保つには、法律の知識が欠かせません。
2.認知症による成年後見人制度
ご相談内容
父の死亡によって相続を開始したものの、母が認知症のため、不動産の処分に困っています。できれば、長女である私が成年後見人になり、スムーズな遺産分割を進めたいのですが。
当方のアドバイス
詳しいお話を伺ったところ、遺産額の多さから、身内が後見人になることは難しそうです。利益誘導の可能性が疑われる場合、裁判所は身内が後見人になることに難色を示すでしょう。
ご依頼の結果
裁判所と協議した結果、ひとまず専門職後見人(弁護士)を選任し、「後見信託」としたうえで、ご依頼者(身内)が成年後見人を引き継ぐことになりました。
弁護士の観点
遺産額によっては、親族の後見人が認められません。たっての希望がある場合は、「後見信託」という制度を検討してみましょう。「信託銀行から財産管理に必要な一定額を定期的にご依頼者へ支払い、その枠内で成年後見人の業務を務める」という仕組みです。
3.遺留分減殺請求
ご相談内容
亡母の遺言書を裁判所で開封したところ、「家を継ぐ長男にすべての財産を譲る」との記載がありました。「遺言書は法定拘束力を持つ」と聞きましたが、次男である私には何ものこらないのでしょうか。
当方のアドバイス
法定相続人であるご依頼者には、「遺留分」という「一定の遺産を受け取る権利」があります。長男に対し、遺留分減殺請求の申立てをしてみてはいかがでしょうか。
ご依頼の結果
遺留分減殺請求が認められ、本来受け取るべき遺産額の2分の1に相当する財産を受け取ることができました。
弁護士の観点
遺留分減殺請求は、相続開始から1年以内に申立てをする必要があります。自然発生的に生じる権利ではないのでご注意ください。また、遺言書とはいえ、法律の枠組みを越えた内容については無効となる場合があります。
相続問題で大切なこと
ぜひ、遺言書をご活用ください。「付言」というお手紙を添えれば、より相続人の理解が進むでしょう。遺産の大部分を不動産が占めていて、単純な分割方法では進められない場合には、特に有効です。遺言書はいつでも書き換えることができますから、「まさに、いま」ご自身の考えをまとめてみませんか。きっと新たな発見や問題点が見つかると思います。